〔東禅寺〕
1335(建武2)年ごろ、無尽妙什和尚が開いたと伝えられている臨済宗の大寺院。当時は東北でも瑞巌寺(松島)につぐ規模で、つねに200人の僧がいたという。1958年の学術調査では、東禅寺跡は禅宗建築の代表的遺構を示していることがわかった。
東禅寺は1600(慶長5)年に戦火で焼失したが、妙什和尚の墓といわれる古碑と南部守行の墓が残っている。
〔阿曽沼氏と寺社〕
阿曽沼氏の時代に建てられた寺院は、孝安寺・松雲寺・養安寺・西教寺・興光寺・万福寺・積善寺・東禅寺・長泉寺といわれるが、いまは西教寺と万福寺しか残っていない。
神社では、諏訪神社・加茂神社・神明神社(のちの伊勢両宮神社)・宮代八幡宮・日出神社・胡四王神社(のちの月山神社)などがある。