
遠野文化研究センターの研究員2人による講座、「映像に見る遠野の女性史」がおととい日曜日に市立図書館で開かれました。この講座では、遠野物語を題材に映像誌「オシラ鏡」でサレルノ国際映画祭短編映画部門最高賞の受賞歴を持つ新井卓研究員と、ルーマニア出身で文化人類学者のイリナ・グリゴレ研究員と一緒に、今からおよそ50年前に制作された土淵町の飯豊神楽を舞う女性を主軸とした映像、『民俗のふるさと遠野』を見ながら遠野文化を支える女性たちについて理解を深めました。本編には現飯豊神楽保存会会長の阿部三和男さんが出演していて、映像を見終わった後は阿部会長から当時の保存会の姿や女性を舞手とした経緯が伝えられました。講座に参加した人からは、貴重な映像を見ることができて良かった。100年後のために「今」を残しておくことの大事さを感じた。苦しい状況を乗り越えた先人たちがいるという背景を忘れてはならないなどの感想が挙げられていました。遠野市教育文化振興財団では、今後も遠野の伝統芸能や文化、偉人などにスポットを当てた講座を開催していくとしています。