
華やかな桜の花が見ごろを終えたころ、視聴者から珍しい桜の花が見ごろを迎えているとの情報をいただき、撮影してきました。先週金曜日、初夏を思わせるような陽気の中、市民センターそばを流れる来内川のほとりで桜の木が淡い緑色の花びらを可憐に咲かせ、そよそよと風に吹かれていました。これは御衣黄桜という八重桜の一種で、花びらの色が貴族がまとっていた衣装の「もえぎ色」に似ていることから名付けられています。今回情報をいただいた上郷町の女性は、去年、友人から御衣黄桜の押し花をもらったことがきっかけで、ことし念願叶って見に行くことができたと話していました。こちらはことし5月7日に女性が撮影した写真で、このとき花びらはまだ淡い緑色一色です。御衣黄桜は、開花の終わりの時期から中心部がピンク色に染まるため、まるで違う木かのように変わりゆく姿を見せてくれます。この珍しい桜の木がなぜここで見られるのか遠野市に問い合わせてみたところ、平成19年あたりに下一日市の区画整理の記念植樹として近隣住民によって植えられたものということが分かりました。また来年も可憐な花を咲かせ、近隣住民や通りがかる人たちの心を和ませてくれることでしょう。