
今年度の古文書講座「古文書にみる江戸時代の遠野」の1回目の講座が先週金曜日市立図書館で開かれました。この講座は昨年度に刊行された「新編遠野市史資料編近世」に掲載された古文書をもとに、江戸時代の遠野の歴史や文化に親しんでもらおうと全3回の日程で開かれるものです。講師は遠野市史編さん委員の菊池秀男さんが務め、この日は「動物と狩猟」をテーマに古文書に書かれたかな文字の読み取りとそれに関連する歴史の内容を学ぶことを題材に開かれ、市内からおよそ20人が参加しました。講座では遠野に残る古文書の中の動物や狩猟に関する記述を読み解きながら登場人物やそのエピソードが紹介され、参加した人たちは熱心に聞き入っていました。このあと参加した人たちは古文書に記された鳥や動物の名前の解読に挑戦し、資料と見比べたり意見を交わしながら読み解いていました。その中で菊池さんは伊達政宗のエピソードから古文書に見られるかな文字の濁点について解説し、参加した人たちは興味深く耳を傾けていました。今回の講座を通して参加した人たちは古文書から江戸時代の遠野におけるかな遣いや時代背景への理解を深めていた様子でした。なお、次回の古文書講座は今月12日金曜日に「御支配帳を読む」と題して開かれ古文書の漢字を読み解きながら遠野南部家の家臣の仕組みなどについて学びます。問い合わせは市史編さん室電話62―2340までお願いします。