
農作物の栽培技術や土づくりについて専門家から学ぶ「遠野起農塾」の講習会が今週水曜日土淵地区センターで開かれました。遠野市では化学肥料や農薬の使用を減らすなど環境にやさしい農業を推進するため、年間を通じて栽培技術を学ぶ講習会を開いています。この日は岐阜県で有機農業とオカラやモミガラなどを使った堆肥作りに取り組む五段農園の高谷裕一郎代表が講師を務め、土づくりと堆肥づくりをテーマに講習を行いました。はじめに「堆肥を活かした土づくり」と題して、高谷さんは物理性・生物性・科学性の観点から、良い土と堆肥ができる条件や、化学肥料を多用した場合の影響などを説明しました。また土を育てる主役は「微生物」であることに触れ、微生物が活動しやすい環境を整えることの重要性を強調しました。さらに良い堆肥づくりには「炭素・チッソ・微生物・ミネラル」の4つの要素の組み合わせが重要であることを紹介すると、参加した人たちは今後の参考にしようと熱心にメモを取り耳を傾けていました。またこの日は堆肥センターに場所を移して「地域資源を活用した堆肥づくり」と題したワークショップも行われました。参加した人たちは高谷さんにアドバイスを受けながら材料を混ぜ手で触ったり握ったりして柔らかさや水分量を確かめるなど、実践的に堆肥づくりを学んでいました。なお、今年度の遠野起農塾の講習会は今回で終了となり、来年2月には1年間の成果をまとめる報告会が予定されています。