
市内の高校生が来年台湾の物産展で販売体験を行うのを前に先月の27日、市役所本庁舎で事前研修会が開かれました。この派遣事業は高校生に海外での販売体験などを通して地元の農産物や観光文化などの地域資源の活用策を考え、将来の地域産業を担う人材育成につなげようと遠野市が実施しています。今回は緑峰高校の生徒4人が派遣され台湾の高級スーパーマーケット裕毛屋で、自分たちが栽培した緑峰米を使ったリゾットコロッケを販売することになっています。研修1回目となったこの日は、遠野出身で台湾原住民の調査・研究を行った人類学者の伊能嘉矩について市立博物館の長谷川浩館長が紹介しました。長谷川館長は伊能嘉矩の生涯を解説し、明治27年に日本で初めて「オシラサマ」について学会誌に発表したことや台湾で原住民の言語や習慣生活様式などの調査に情熱を注いだことなどを説明していました。生徒たちは伊能嘉矩の功績に触れながら遠野と台湾との関わりについても学んでいました。なお、生徒たちは来年1月29日から2月2日まで台湾に派遣され、物産展での販売体験や現地の高校生との交流会などが予定されています。