
令和7年度モデル事業所消防訓練研修会が、先週金曜日青笹町のオサダ岩手事業所で行われました。この研修会は、遠野市防火管理者協議会に加盟する事業所の消防訓練を公開することで、防火管理体制の強化と充実を図ろうと毎年行われているものです。この日は、協議会に加盟している56事業所のうち24の事業所から35人が参加し、火災発生時に被害を最小限に抑えるための対応について学びました。はじめに「ステップアップ式消防訓練を遂行するために」と題し、遠野消防署宮守出張所の高橋慶太消防副士長が消防訓練の目的や火災発生時の通報・消火・避難の行動について説明しました。その中の第1ステップ「理解」では、参加した人たちが5人から6人のグループに分かれ、事業所で火災が起きた際の行動を確認する「図上訓練」が行われました。参加した人たちは火災の状況をイメージしながら、消防署への通報や従業員への情報伝達、避難経路などについて意見を交わしていました。続いて事業所内の1棟で火災が発生した想定で消防訓練が実施されました。訓練では従業員の避難と並行して、オサダ岩手事業所が所有する小型動力消防ポンプを使った消火訓練が行われました。この研修を通じて、参加した人たちは自らの事業所の避難経路や危険カ所を把握して火災発生時の行動をシミュレーションするなど、防火管理体制の強化に向け意識を高めていました。なお市消防本部によりますと、市内では10月17日時点で12件の火災が発生しておりそのうち6件が建物火災となっています。去年の同じ時期を上回るペースとなっていることから、市消防本部では火の取り扱いには十分注意するよう呼びかけています。