
化学肥料や農薬の使用を減らすなど環境にやさしい農業の推進に向けた協議会の2回目の会議が、先月の29日市役所本庁舎で開かれました。遠野市では、農地を守り遠野の自然や景観を次世代につなげようと化学肥料や農薬の使用を減らし環境への負荷をできる限り低減した「有機農業」の推進に取り組んでいます。有機農業の生産から消費まで一貫した取り組み方針を定める計画の策定などを目的に、市は今年度新たに協議会を設立しました。また協議会は市内の農業者団体や農産物の加工・流通販売などを行う団体などで組織されています。この日の協議会では、有機農業の推進を目的とした遠野市有機農業実施計画案が示されました。計画案には農薬や化学肥料の使用を抑えた環境保全型農業の実施面積を20ヘクタールに増やすことや有機農業に取り組む農家数を現状の2軒から5軒に増やすことなど5年後に目指す目標が盛り込まれています。また、この目標を達成させるため農業者同士の情報交換会の開催や栽培講習会の実施、市内統一農産品ブランドの創出などに取り組むということです。説明を聞いた委員からは、有機農業で生産された農産物の販売エリアなどもっと明確な将来ビジョンを計画に組み込んではどうかなどといった意見が寄せられていました。なお、遠野市有機農業実施計画は今後も検討を重ねながら来年2月下旬の策定を目指すということです。