
世界的に活躍する宇宙の研究者を講師に招いた「ホンマにすごい!宇宙!ウインター」が先週土曜日こども本の森遠野で開かれました。この講座は同じ県内にある奥州市で宇宙に関する研究が行われていることをきっかけに、遠い存在に感じがちな「宇宙」について親しみを持ってもらおうとこども本の森遠野が主催し、今回で2回目の開催となります。前回は小学生とその保護者が対象でしたが、一般からの参加希望が多く寄せられたため今回は年齢制限を設けずに開催され、この日は市内外からおよそ30人が参加しました。講師を務めたのは2019年に世界の仲間と協力してブラックホールの観測にはじめて成功した国立天文台水沢VLBI観測所の本間希樹所長です。講座では本間さんがブラックホールや宇宙のことについてわかりやすく解説しました。ブラックホールは非常に小さな天体であるため、観測に使う電波望遠鏡の性能は人間の視力10万に相当することなどを紹介すると、参加した人たちは驚きながら本間さんの話に耳を傾けていました。さらにブラックホールの周囲にある「事象の地平面」に一度入ると、吸い込まれてしまい光の速さでも抜け出せないことなどその特徴についても説明しました。講座の後半には質問コーナーが設けられ、「ブラックホールに吸い込まれたらどうなるか」「なぜ宇宙にブラックホールが存在するのか」といった質問が寄せられ、参加した人たちは本間さんの丁寧な説明に熱心に聞き入っていました。なお、こども本の森遠野では今後も自然科学をはじめ幅広いテーマの講座を開いていく予定ということです。