150周年記念 学習発表会 第42回 遠野の里の物語

児童会スローガン
「真剣なまなざし 本気の表現 150(いこう! ただひたむきに 心を一つに

 10月27日(金)に遠野市民センター大ホールで学習発表会、全校表現活動「遠野の里の物語」を行いました。児童は昭和56年から受け継がれてきた全校表現活動を大切に引継ぎ、全校で心を一つにして「遠野の里の物語」を作り上げるために、日々、練習してきました。歌声を会場いっぱいに響かせ、気持ちを込めた演技で、一人一人の本気を表現し、ひたむきに心を一つにして「遠野の里の物語」を発表しました。
 来年度の第43回「遠野の里の物語」に向けて「継承活動」も行われ、大切に受け継がれてきた伝統を次の学年にしっかりと引き継ぐことができました。。
 保護者の皆様、地域の皆様、たくさんの方にご来場いただきました。ありがとうございました。

 

 

 

遠野の里の物語
(1)全校合唱「トーヌップ」
(2)プロローグ
(3)各学団の表現
中学団…遠野お山節
低学団…カッパ、万吉じさま
高学団…五百羅漢、おしらさま
(4)エピローグ
(5)全校合唱「ふるさとは遠野」
(6)おわりの言葉
(7)退場

 全校合唱「トーヌップ」「ふるさとは遠野」と学団の表現活動中の歌は、「歌物語・遠野物語」作詞・作曲 高岡良樹氏によるものである。
 高学団の「五百羅漢」は当時の教職員の創作によるものであり、「おしらさま」の効果音も当時の教職員と児童の創作によるものである。

≪表現内容のあらすじ≫

【中学団】 遠野お山節  「歌物語 遠野物語」(作詞・作曲 高岡良樹氏)より

物語のあらすじ
 遠野三山(早池峰山、六角牛山、石上山)には、女の神様が守り神として住んでいると言われている。
昔、女の神様には三人の美しい娘がいた。長女と次女はおとなしく、末娘は活発な子であった。三人娘が来内の伊豆権現の社に泊まった夜、母神様が「寝ている間に天からきれいな蓮華の花が落ちてきて、誰かの胸の上に落ちて止まるはず。その子に一番高い早池峰山の守り神になってもらう。」と話した。
夜中に末娘が目を覚ますと、何と母神様が話した蓮華の花が長女の胸の上にあった。末娘はそれを取って自分の胸の上に置き、早池峰山の守り神となった。そして、長女は六角牛山、次女は石上山の守り神となった。

 

 

【低学団】カッパ万吉じさま「歌物語 遠野物語」『物語』の中から(作詞・作曲 高岡良樹氏)より 
     

カッパ
 物語のあらすじ
  昔、小鳥瀬川下流に「おばこぶち」という淵があった。その淵にはカッパがいて、時々馬や子どもに  いたずらした。
  ある夏の暑い日、男の子は馬を冷やしに淵へ引いて行ってしまった。すると、カッパが出てきて、馬  を淵の中に引きずり込もうとした。しかし、逆にカッパは馬に引っ張られて厩まで来てしまった。村人  たちはいろいろ相談し、殺すのはかわいそうなので、これからは「いたずらしないこと」を約束させ放  してやった。

万吉じさま
 物語のあらすじ
  一日市で米屋を営む万吉じさまが、山の湯に湯治に行くと、突然体の大きな天狗が入ってきた。驚く  万吉じさまに「おれは出羽の国から来た。お前の家はどこだ。」というので、「遠野の一日市の米屋の  万吉だ。」とびくびくしながら答えた。しばらくたったある日、突然、万吉じさまの家に天狗が訪ねて  きた。出羽から六角牛山の友だちに会いに行く途中だと言う。酒をたっぷり飲ませてもてなしたところ  、天狗は喜んで黄金のたくさん入った袋をお礼に置いて風のように去っていった。
 

 


高学団 五百羅漢 昭和57年度 教職員創作
    おしらさま 「歌物語 遠野物語」 (作詞・作曲 高岡良樹氏)より

五百羅漢
物語のあらすじ
 宝暦5年から数年間、大飢饉が続いて死者が数千人にのぼったといわれる。大慈寺の義山という和尚さんが死者の魂を慰めようと大小の自然石に五百体の羅漢像を線彫りにして供養した。
 これが五百羅漢だと言われている。

おしらさま
物語のあらすじ
 あるところにやさしい父親と可愛い娘と馬が幸せに暮らしていた。娘は年頃になり、いつしか娘と馬は愛し合うようになっていた。起こった父親は娘を使いに出したすきに馬を桑の木に吊るして殺してしまった。死んだ馬にすがりついて泣く娘。そこに突然嵐が起きて娘と馬は天に上った。
 悔やむ父親の夢に娘が現れ、馬の頭をした虫(蚕)を自分の生まれ変わりと思って育ててくれと話した。父親は娘の言うとおりに桑の葉を食べさせて育て、絹の反物を作り長者となった。父親は桑の木に馬と娘の顔を彫って神様としてまつった。


2023年11月02日