2024年11月20日放送

健康福祉の里30周年記念 地域共生社会セミナー

遠野市の保健・医療・福祉・介護の総合拠点である「遠野健康福祉の里」がことし開所から30周年を迎えました。これを記念して遠野市のこれからの福祉について考えるセミナーが今週日曜日あえりあ遠野で開かれました。このセミナーは人口減少、少子高齢化のなか、将来を見据え、行政、地域の垣根を超え互いに支え合う地域共生社会の実現を目指そうと遠野市が開きました。この日は福祉関係者をはじめ市職員、民生委員など250人が出席しました。はじめに市から「遠野市の重層的支援体制整備事業の取り組みについて」と題して現在取り組んでいる内容が説明されました。市では地区センターに丸ごと相談員を配置し地域の困りごと、悩み事などを受け止め適切な支援につなげる包括的な「相談支援」や世代を超えた交流、居場所の確保といった「地域づくりに向けた支援」などを一体的に実施し地域住民や関係団体と関わり合いながら課題解決に取り組んでいるということです。このあと日本テクノエイド協会大橋謙策理事長が「地域共生社会政策における重層的支援体制整備事業及びコミュニティソーシャルワーク」をテーマに講演を行いました。この中で大橋理事長は「地域課題が複雑化する中行政だけで福祉事業を行うことは難しい。住民と行政による新たな福祉を考えなければいけない」として、遠野市の福祉事業についてアドバイスを送っていました。さらにこの日はパネルディスカッションが開かれ、愛知県で地域活動に取り組む団体と市内の2団体が事例を紹介しました。この中で愛知県豊田市の「しきしまの家運営協議会」の板倉小夜子副代表が持続可能な地域づくりついて説明しました。しきしまの家では人口減少が進む中地域課題の解決に向け地域住民だけでなく都市部に居住しながら山村地域の課題解決に積極的に関わる「関係人口」と協力することで持続可能な地域づくりにつなげていると紹介していました。出席した人は講演や地域の実践事例から10年、20年先の遠野を見据えたこれからの取り組みを考えている様子でした。

Copyright(C) TonoCableTelevision. All rights reserved.