2024年11月19日放送

マイレールDAY 2024

鉄道の大切さについて考えるイベント、「マイレールDAY2024」が今週日曜日、市民センターで開催されました。このイベントは釜石線についてたくさんの人に広く知ってもらい利用促進につなげようとJR釜石線利用促進協議会が開きました。基調講演とトークセッションの2部構成で行われたこの日のイベントには450人が訪れました。基調講演ではローカル線に関する講演を全国で行うなど鉄道事情に詳しい日本総合研究所主席研究員の藻谷浩介さんが「ローカル線を未来に遺すまちづくり」をテーマに講演しました。はじめに藻谷さんは「2023年の日本の経常収支が21兆円の黒字であり税収も過去最高だった」と説明し「そんな国が全国のローカル線を廃止するのはおかしい」と訴えました。また「道路は高速道路の有料区間以外は赤字で国費を投入して維持しているが鉄道は利用者が少なく赤字だと廃止する。」と指摘しました。そして、世界の交通分野の事例として「上下分離」の運用を紹介し「上」に当たる交通機関は民間が運行し、「下」の線路のような路盤部分は税金で維持管理する方法を伝えました。さらに藻谷さんは「鉄道がなくなるとその地域は人口が減少する傾向にある」と話し、ガソリン税の一部を鉄道の維持管理に使用するといった政策を提案していました。続いて行われたトークセッションではお笑いタレントのよこっちピーマンさんや「鉄道好き芸人」として活動するタレントの鈴川絢子さんのほか遠野高校、遠野緑峰高校の生徒も参加しローカル線の魅力をあげるための方法などについて意見を交わしました。鈴川さんは列車の中が店舗になっている「お買い物トレイン」や車内がお化け屋敷になっている「ゾンビトレイン」などの例をあげ地域性を生かしたPRを提案していました。登壇者はローカル線について様々な立場から意見を交わし地元で利用されてきた鉄道の魅力を再認識していました。また、この日は「新聞記事で振り返るJR釜石線ものがたり」と題した企画展示や、物産フェアも開かれ、JR釜石線と沿線自治体の魅力も発信していました。

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