2024年10月30日放送

重文旧千葉家住宅保存修理工事 見学会

国指定重要文化財の旧千葉家住宅保存修理工事見学会と千葉家まつりが今週日曜日に開かれました。綾織町の重要文化財旧千葉家住宅は、世紀の大修理と銘打って8年前の平成28年から大規模な保存修理工事を進めています。今回で8回目となるこの見学会は、年に1度工事の進捗状況を間近で見ることができるイベントで遠野市が開きました。午前中に3回行われたガイドツアーでは主屋を中心に大工小屋や稲荷社などを周り、千葉家ならではの特徴や修理工事の細かい作業工程について解説されました。このうち主屋では、板襖の仕上げに使われている「置上唐紙」について説明されたほか、実際に職人が唐紙に文様を施す流れを木べらと顔料を使って実演しました。「唐紙」は奈良時代に中国の唐から伝来した装飾紙で、千葉家の唐紙には鳳凰丸がデザインされています。また地震の揺れから建物を守るために主屋に鉄製の柱を追加したことや、昔ながらの手法で工事を行った土壁など細かい部分も解説され参加者は興味深そうに話を聞いていました。そして、この日は下滝沢コミュニティセンターの周辺で重文千葉家の活用を考える会による千葉家まつりも同時開催され、会場では様々な雑貨や料理が販売されました。料理の中には綾織町で7月に開業した加工施設「ジビエの里」が提供するシカ肉を使ったガパオライスや肉団子汁などのジビエ料理も数多く並びました。なお旧千葉家住宅では今後も保存修理工事が進められ、4年後の令和10年に一般公開される予定です。

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