2024年3月26日放送

これからの観光まちづくりを考えるセミナー

これからの遠野の観光まちづくりを考えるセミナーが先週月曜日(18日)市役所本庁舎で開かれた様子が届きましたのでお伝えします。このセミナーは市内観光における現状の課題や今後の展望などの情報を共有し、遠野の観光振興につなげようと遠野市観光協会が令和3年度から定期的に開催しています。この日は市内観光関係団体などおよそ50人が参加する中、はじめに、「ジビエ加工施設オープンから期待する観光事業への展開」と題して大槌町でジビエの加工・販売を行うMOMIJI株式会社代表取締役の兼澤幸男さんと、市内でジビエ加工施設の建設を進めている毘沙門商会専務の及川真さんが講演を行いました。遠野市は野生鳥獣による農作物被害が多発していて、その多くはシカによるものです。市内のシカの捕獲数は令和3年度で年間5,600頭を超え、これは県内1位の捕獲数となっています。これを受けて遠野市では害獣を地域資源に変え、新たな遠野市の魅力創出につなげようとジビエ事業を支援するための補助事業を来年度から実施する予定です。今回の講演では大槌町でのジビエ事業の事例のほか、遠野でのジビエ事業の具体的な方針や、事業が地域にもたらす波及効果について説明がありました。またセミナーの後半では地域産業の発展や持続可能な観光まちづくりの実現を目指す組織である観光マネジメントボード遠野から令和5年度の活動報告やマーケティング調査の結果報告などがされました。それによりますと、遠野市の観光の現状として観光客の満足度は88パーセントと非常に高い評価がある一方、観光消費額は5,000円に満たず、県下でも低い水準となっていて、お金を使う場所が限られている点を改善する必要があると示されました。これらのデータを受けて、観光マネジメントボード遠野では、令和6年度は本格的な情報発信・プロモーションと体験価値向上に向けた基盤整備を方針として、市内の飲食店や体験施設、イベント情報の発信により力を入れていくとしています。

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