2023年2月28日放送

江戸時代の遠野領内図公開

上宮守文化振興会の生涯学習講座がおととい(26日・日曜日)開かれ、江戸時代に南部藩の遠野領内を描いた地図が公開されました。この生涯学習講座は、地域の歴史を考える機会にしようと、上宮守文化振興会が市立博物館と合同で開催しました。午前と午後の2回に分けて開かれた講座では、市立博物館の学芸員長谷川浩さんが講師を務め、6年前の平成29年に盛岡市に住む男性から遠野市に寄贈された「遠野領内図」について解説が行われました。「遠野領内図」は、江戸時代の天保年間から幕末の頃に作成されたものと見られていて、南部藩の遠野領内が描かれている縦305センチメートル、横355センチメートルの大きな絵地図です。この絵地図には、当時の諸街道や一里塚、今は呼ばれなくなった村の名前や集落内の家の配置などがはっきりと記されています。午前の部の講座では、宮守町内から20人ほどが集まる中、講師の長谷川さんが「遠野領内図」の見方をはじめ、作成された背景やその特徴などについて説明しました。また、この日の講座では、上宮守の菅原伴耕さん宅の屋号、「大畑家」に伝わる遠野から和歌山県高野山までの道中記とその時に使われた地図などの公開もありました。集まった人たちは、公開された「遠野領内図」を興味深そうに眺めながら、地域の歴史に理解を深めた様子でした。

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