2023年2月10日放送

ニホンジカ捕獲応援隊員育成講習会 鳥獣被害対策研修会

ニホンジカ捕獲応援隊員育成講習会と鳥獣被害対策研修会がおととい(8日・水曜日)市役所本庁舎で開かれました。この講習会と研修会は野生鳥獣に関する知識を深め被害対策を学ぶことで農作物などの被害軽減を図ろうと遠野市が開きました。この日は市内の農業従事者や遠野市鳥獣被害対策実施隊の隊員などおよそ70人が集まるなかはじめに「ニホンジカ捕獲応援隊員育成講習会」が開かれました。ニホンジカ捕獲応援隊制度は狩猟免許を持たない人でも市が実施する講習を受講すれば遠野市鳥獣被害対策実施隊の指導・監督のもと罠の見回りや管理など捕獲の補助的な業務を担うことができる取り組みです。講習会でははじめに市の担当者が捕獲応援隊制度について紹介したあと農作物被害状況やニホンジカの捕獲状況、市が今後新たに実施を予定している対策の概要などについて説明しました。それによりますと遠野市の農作物被害は平成25年度のピーク以降減少傾向にありましたが平成30年度から再び増加し始め昨年度はおよそ1億円の被害額になったということです。また昨年度のニホンジカ有害捕獲頭数については遠野市鳥獣被害対策実施隊などの活躍から2874頭となり県内トップクラスの実績になったということです。ほかにも市が新たに実施を予定している対策についての説明もあり罠が発動したらメールで知らせてくれるシステムの導入などICTを活用した捕獲活動を展開していくことが示されていました。講習会のおわりには遠野市鳥獣被害対策実施隊の隊員による罠設置の実技が行われ参加した人たちは真剣な表情で手順などを確認していました。この後、開かれた鳥獣被害対策研修会では農業・農村・食料など幅広い分野の研究開発を行う農研機構の堂山宗一郎さんが近年市内でも捕獲実績のあるイノシシの被害対策などについて解説しました。堂山さんはイノシシの行動や特徴などのほか長年実施してきた実験や観察の結果に基づいた対策方法などを伝えていました。この日参加した人たちは、野生鳥獣から農作物などの被害を軽減する知識を深めた様子でした。

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