2023年1月26日放送

遠野文化遺産セッション

地域資源の活用を探る遠野文化遺産セッションがきのう(25日・水曜日)あえりあ遠野で開かれました。この遠野文化遺産セッションは、市内の文化財の保全と活用について、文化財の可能性を探るとともに市民に広く知ってもらおうと遠野市が開催しました。初めに今年度、新たに遠野遺産に認定された早瀬町の「金毘羅神社」、土淵町栃内の「宝領神社」、宮守町上宮守の「旧遠野街道跡と追分の碑」にそれぞれ認定証が交付されました。今回の認定により遠野遺産の数は169件となりました。続いて、花巻市にある小友木材店の小友康広代表取締役が「地域資源のいかし方」と題し基調講演を行いました。講師を務めた小友さんは、一度閉店した花巻市のマルカンビル大食堂を再生させ、現在もマルカンビルをはじめその周辺の活性化をけん引しています。講演の中で小友さんは、町づくりにおいて、新しいものを「作る」ではなく「育つ」にこだわっているとして、今あるものをどう大きくしていくかが大切だと話していました。ほかにも小友さんは地域資源のいかし方として、最大のコンテンツは人であること、敷地・建物ではなくエリアで考えることなどを挙げていました。終わりに「地域資源の活用について」をテーマとしたパネルディスカッションも行われました。パネラーからは、既存のツアーだけでなく何か形の違うツアーを実験的に行っていくことや観光客が遠野文化遺産を効率よく巡るための交通などのインフラ整備が必要ではないかなどの意見が出されていました。会場を訪れた人は、基調講演やパネルディスカッションを通じて、遠野遺産や地域資源の可能性などに理解を深めた様子でした。

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