2023年1月23日放送

遠野市総合教育会議

今年度1回目となる遠野市総合教育会議が先週金曜日(20日)市役所本庁舎で開かれました。この会議は市長・教育長・教育委員で構成され教育委員会と市の行政部局の連携を図ることを目的に重要な教育課題についての協議・調整を行います。はじめに、市内小中学生の学力および学習状況について報告されました。このうち、「学校の授業以外に普段1日どれくらいの時間、勉強をしますか」というアンケート結果について、2時間以上の家庭学習が、小学校では全国比−5.6P、中学校が全国比−14.5Pということです。また、「普段1日あたりどれくらいの時間ゲームをしますか」というアンケート結果について2時間以上のゲームが中学校で全国比+5.9Pということです。これらの結果に対して委員からは、家庭でのスマートフォンを使用する際のルール作りなど様々な意見が出されました。市では、家庭での時間の使い方の見直しや授業と家庭学習を連動させ授業で身につけた力を確実に定着させる家庭学習の質や量の充実などに取り組んでいくとしています。次に、部活動地域移行の検討状況について報告されました。部活動地域移行とは、少子化の進展に加え、教員の長時間労働が問題となっていることから、休日の部活動指導を教員ではなく地域のスポーツクラブなどに委ねることです。市では、遠野市部活動検討委員会を設置し、第1回の検討委員会で部活動の地域に移行させる際の方針として、生徒のニーズに応じた休日、部活動の機会の確保と教職員の働き方改革としての部活動の在り方の見直しの2点にしたということです。また実施スケジュールとして、まずは休日の運動部活動から段階的に地域移行し、令和5年度の開始から3年後の令和7年度末を目指すということです。これに対し委員からは、土日の指導者は誰がどのように選定するのか、謝礼はどうするのかなどの質問や意見が出されました。市では地域移行の受け皿などに関して、市内のスポーツ少年団や保護者会にアンケート調査し、来月開催される第2回遠野市部活動検討委員会で協議していくとしています。続いて、未来づくりサポート大作戦の検討案について協議されました。未来づくりサポート大作戦とは、教育長が目指す学力向上とグローバル社会で活躍する人材の育成を実現するための3カ年計画です。市ではグローバル人材育成として、市内の幼児や児童を対象に国際理解や楽しく英語に接するイベントの実施や不登校対策として家庭と学校をつなぐジョイントスクールを遠野東・西中学校区に設置することなどを検討しているということです。委員からは、コロナ禍で子どもたちの体力が低下しているという現状があるので、その対策プランも盛り込んでもらうとよりよい未来づくりサポート大作戦になるのではないかなどの意見が出されていました。なお市では、会議で出た意見も踏まえ、教育課題の解決に務めていくとしています。

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