2022年10月7日放送

遠野遺産認定に向けて

遠野遺産認定調査委員会がきのう(6日木曜日)開かれ、遺産認定に向けて推薦のあった3件について協議が行われました。遠野遺産は、先人から受け継がれてきた豊かな自然や伝統的な文化などを次の世代に残していこうと15年前の平成19年から遠野市が取り組んでいて、これまでに166件が認定されています。きのうははじめに現地調査が行われ、9人の委員が神社や街道跡など遠野遺産認定に向けて推薦があった全3か所を巡りました。このうち、土淵町にある宝領神社は開墾に伴う水路の守り神として祭られたと考えられていて、水の神などで知られている豊玉媛命を祀っています。またかつては例祭で郷土芸能や相撲が奉納されるなど地域のよりどころとなっていたほか、雨乞いや豊作祈願なども行われていたということです。委員の人たちは推薦団体の代表者から神社の歴史はもちろん、地域との関わりなどを聞き出しながら、熱心に調査を行っていました。そしてこのあとの委員会では、委員長、副委員長の互選が行われ、委員長に岩手大学の名誉教授である広田純一さん副委員長に遠野市文化財保護審議会の菅原伴耕さんが選ばれています。続く協議では「それぞれの場所が地域に愛されていると感じた」などといった意見が多数寄せられ、調査した3件すべてが遠野遺産認定に妥当であると判断していました。なお、遠野遺産認定調査委員会では、今後調査結果をまとめ、今月中に多田市長に遠野遺産認定へ向けた意見書を提出する予定だということです。

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