2021年12月13日放送

遠野文化研究センター講座

遠野文化研究センター講座、沢里武治がみつけた「光でできたパイプオルガン」とは宮沢賢治の口語詩『告別』がおととい(11日・土曜日)、あえりあ遠野で開かれました。この講座は、詩人・童話作家として有名な宮沢賢治が花巻農学校時代での愛弟子、沢里武治に向けて書いた口語詩「告別」をテーマに遠野文化研究センターなどが開きました。花巻市湯本生まれの沢里武治は、花巻農学校時代に宮沢賢治から音楽の才能を期待された教え子で、その後は、遠野市内の小中学校の教員や校長などを務めた遠野にゆかりのある人物です。この日は、市民40人ほどが参加する中、講師を務めたのは、上郷町出身で遠野文化研究センター研究員の菊池弥生さんです。講座では、宮沢賢治精神が遠野でも受け継がれていることとして、沢里武治が昭和53年に設立した大正琴の「遠野愛琴同趣会」が40年以上にわたり継承されてきたことなどが紹介されました。また、講座では、宮沢賢治の姿に扮した市文化課の職員による口語詩「告別」の朗読や、特別ゲストとして登場した遠野愛琴同趣会による大正琴の演奏も行われ、朗読と大正琴が調和された音色が響き渡りました。そして、講座で講師を務めた菊池さんは、「告別」の中で表現されている「光でできたパイプオルガン」は「大正琴」であると結論を出していました。参加者たちは、講座を通じて宮沢賢治と沢里武治の関係性や遠野で継承されてきた大正琴について理解を深めた様子でした。なお、講座の様子は、来月、遠野テレビの番組として放送する予定です。

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