2021年8月5日放送

カメムシ類防除講習会

水稲栽培におけるカメムシ類の防除を目的とした講習会がきょう(5日・木曜日)開かれました。この講習会は、カメムシ類による水稲被害が増えるこの時期に適切な防除方法について周知を図ることで、水稲の品質向上と生産安定に繋げようとJAいわて花巻遠野地域水稲生産部会が宮守町の旧JA宮守支店と青笹町のJA野菜集出荷センターの2カ所で開きました。この内、旧JA宮守支店では、水稲生産農家20人が参加する中、遠野普及サブセンターの上席農業普及員、山本研さんが講師を務めました。山本さんによりますと、米粒に茶褐色の斑点が残ってしまう斑点米の原因となるカメムシ類の発生状況について、先月20日に市内で実施された調査による斑点米カメムシ類発生圃場率は、附馬牛、綾織、松崎の中部地域の水田で75パーセント、土淵、青笹、上郷の東部地域の畦畔で83パーセントと、多くのカメムシ類の発生が確認されたということです。また、県内では、ことし、特にも過去10年間で最も高い発生圃場率となっていて、今後の気温も高くなる予想が出ていることから、先月26日付けで岩手県病害虫防除所が斑点米カメムシ類多発に関する注意報を発表しているということです。そうした状況である中山本さんは、「カメムシは、イネ科植物の穂にしか産卵しないことから、牧草地や雑草地、水田畦畔のイネ科植物を出来るだけ出穂させないように管理することがカメムシの発生密度を抑制できることに繋がる」とポイントを話していました。また、薬剤防除を実施する場合は、穂揃期の7日後と10日から14日後の2回防除すると効果的であることも伝えていました。参加した人たちは、山本さんの話に耳を傾けカメムシ類の防除対策に理解を深めた様子でした。インタビュー(山本さん)なお、JAいわて花巻遠野地域水稲生産部会と遠野普及サブセンターなどでは、来週11日・水曜日に2回目となる圃場調査を市内10地区で行う予定で、今後も水稲生産農家に対してカメムシ類防除の啓発に努めていくということです。

Copyright(C) TonoCableTelevision. All rights reserved.