2020年10月28日放送

遠野市総合教育会議

今年度2回目となる総合教育会議が、おととい(26日・月曜日)とぴあ庁舎で開かれました。この会議は、市長・教育長・教育委員で構成され、連携を図るため重要な教育課題について協議・調整が行われます。この日は、消毒や換気などの感染症予防対策がとられる中、本田市長や菊池教育長、4人の教育委員、市の幹部職員が出席しました。初めに、市内小中学生の学力・学習の状況などについて報告がありました。市内の小中学校では、幅広く学力を確認するため、毎年度、標準学力検査を実施していて、遠野市総合計画では、この検査から得られる結果をまちづくり指標としています。令和元年度の指標の達成状況については、小学校が53・9の指標に対して実数値は51・2で「おおむね達成」。中学校が、48・6の指標に対して実数値が48・8で「達成」ということです。また、知能から期待される学力を発揮している児童生徒の割合は80%を超えており、発揮できていない児童生徒をゼロにすることを目指して、授業改善などに取り組んでいるということです。ほかに、高校進学に関する意識調査の結果も報告されました。このうち、何を基準に進学する高校を選択するかについて、中学2・3年生は、進学実績、部活動を判断基準とする傾向にあるということです。高校を選択する上で困ることについては「将来就きたい職業が決まっていない」「高校のことがよく分からない」という回答が、中学3年生・保護者ともに多かったということです。この結果から見た課題を踏まえ、高校生の中学校訪問や出前講座などの取り組みを継続・充実させていくほか、ふるさと教育を柱とした市内小中高校が接続したキャリア教育の充実を図っていきたいとしています。報告のあと、遠野市が現在策定を進めている第2次遠野市総合計画後期基本計画のうち、教育委員会および子育て関連について、各部と課から案が説明されました。このうち、みんなで取り組むまちづくり指標「標準学力検査偏差値」の設定について、全国標準学力検査において、小中学校とも学力偏差値50以上の達成を目指し、児童生徒の確かな学力の育成を図る案や、小中学校設備等整備計画案などが示されました。教育委員からは「ぜひ、遠野の子どもたちに、学力偏差値50を上回るようになってほしい。そのために『知能から期待される学力』を発揮できていない子どもたちを少しずつ減らして、全体で50に近づけるように努力してほしい」「施設などの整備については、同じ市内に住む子どもたちが、差のない条件で教育が受けられればと思うので、この計画通り進めてほしい」「本に親しむ、読み聞かせなどによって知能の部分を上げていく。それを家庭や地域で取り組んでいくことが効果に繋がることから期待したい」といった意見が出されていました。市では、出された意見を踏まえながら、第2次遠野市総合計画後期基本計画案をまとめ、12月の遠野市議会定例会に提案するということです。

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