2019年11月7日放送

岩手県学校図書館研究大会遠野大会

学校図書の役割について学び合う、岩手県学校図書館研究大会が、きのう(6日・水曜日)遠野市を会場に開催されました。この大会は、学校図書の役割を、授業実践や県内の実践発表を通して交流し合い、学び合う場として、県内の小中学校などで組織する岩手県学校図書館協議会が2年に一度開催しています。きのうは、市内の小中学校14校の教員のほか、県内からおよそ200人が参加し、小学校部会・中学校部会に分かれて、公開授業や分科会が行われました。このうち、小学校部会の会場となった青笹小学校では、初めに、2・3・6年生の教室で、国語の公開授業が行われました。6年生の授業では「戦争や平和についての本を読んで考えたことを推薦カードにまとめよう」を課題に、児童たちが戦争に関する複数の本を読み、理解したことに基づいて、自分の考えをしっかりとまとめていました。そして、ペア学習では、自分の意見を発表し、友達に意見を聞きながらまとめ、下級生にも分かりやすいように推薦カードに清書していました。続いての分科会では、公開授業を見た教員たちから本を選ぶ基準などについて積極的に質問があがり、児童たちの主体的な学びを支え、豊かな心を育むための図書館教育について学び合っていました。午後の分科会では、「学校図書館運営」「情報活用」「読書指導」について、各学校での取り組みが発表され、他校の素晴らしい取り組みを自分の学校にも取り入れられるよう、熱心にメモをとりながら聞いていました。最後に、遠野での開催を記念して、上郷町出身の芥川賞作家・若竹千佐子さんによる講演が行われました。若竹さんは、小学3・4年生の頃、「本が好きだから」と先生に学校の図書室にある高学年用の部屋に連れて行ってもらっていたということで、木造の図書室は気持ちが落ち着く場所だったと言います。そして「ここに自分の本があればいいな」と思っていたというエピソードを交えながら、言葉の大切さについて話していました。次回の大会は、再来年に、奥州市前沢を会場に開催されるということです。

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