2019年11月5日放送

シンポジウム「曲り家千葉家から創る未来」

現在、世紀の大修理が行われている重要文化財曲り家千葉家の今後の活用策などを探るシンポジウムがきのう(4日・月曜日)あえりあ遠野で開かれました。綾織町にある重要文化財曲り家千葉家は、令和7年度のグランドオープンに向けて、平成28年度から主屋や土蔵、石垣などの大規模な保存修理工事が進められています。このシンポジウムは、保存修理工事も4年目となり折り返しに差し掛かってきた今、曲り家千葉家の今後の具体的な活用策などについてみんなで考えていこうと遠野市が開きました。シンポジウムでは初めに遠野遺産認定証交付式が行われ、追加認定を含む3件に対し本田市長からそれぞれの推薦団体の代表者に認定証が手渡されました。この後、岩手県議会議員で元・NHKアナウンサーの上原康樹さんが講師として招かれ曲り家千葉家を含む遠野の魅力などについて講演をしました。上原さんは、NHK在籍時代に何度も取材や収録、プライベートで、曲り家千葉家をはじめとした遠野の名所や史跡などを訪れてきたといいます。そうした経験の中から上原さんは、遠野の自然や文化、風景などのすばらしさに触れた上で現在、世紀の大修理が進められている曲り家千葉家が持つ可能性について熱く語っていました。また、シンポジウムでは、千葉家住宅を活用し地域活性化につながる取り組みを実践している「重文千葉家の活用を考える会」による活動報告も行われました。報告では及川傳弘会長が重文千葉家の活用を考える会の活動について紹介した後、会員で建築家の安宅研太郎さんが曲り家千葉家の未来構想について説明しました。終わりには、「曲り家千葉家から未来の文化・観光・地域づくりを考える」をテーマにしたパネルディスカッションも行われました。市内外の有識者による4人のパネリストたちが曲り家千葉家が果たす役割や今後、どのように活用し発信していくのかなど思いを語っていました。市内外からおよそ200人が参加したシンポジウムは、令和7年度のグランドオープンに向けて保存修理工事が進む重要文化財曲り家千葉家の新たな可能性を探る機会となった様子でした。

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