2019年10月28日放送

土淵町山口「ここから見える物語」出版

土淵町に住む女性が山口集落の四季の暮らしを、「食」を通じて見つめた本、「ここから見える物語」を出版し、きのう(27日・日曜日)、中央通りにあるコモンズスペースで出版を記念したイベントが開かれました。「ここから見える物語」を出版したのは、土淵町山口に住む新田あつ子さんです。新田さんが住む土淵町・山口集落は、遠野物語の話者・佐々木喜善の生家や物語の舞台となった場所が良好な環境で継承されているとして、6年前の平成25年3月に国の重要文化的景観に選定されています。そのことから新田さんは、山口集落の風景や習わし、伝承されてきた料理などを後世に残し伝えていこうとおよそ5年前からスクラップブックにまとめてきたといいます。そして、およそ2年前にスクラップブックを見た市の文化課の職員から本を出してみたらどうかと依頼があったことから、当時、地域おこし協力隊員として活動をしていた富川岳さんなどの協力を受けて先月、「ここから見える物語」を出版しました。「ここから見える物語」には、山口集落に伝承されてきた郷土料理とその作り方、食材の保存方法や集落への思いなどが書かれ、山口集落の四季の暮らしを、「食」を通じて見つめた一冊の本に仕上がっています。きのう、コモンズスペースでは、市民や市の関係者などおよそ30人が集まり、新田さんの本の出版を祝うイベントが行われ、実際に本で紹介されている「お煮しめ」、「おふかし」、「豆しとぎ」などの郷土料理が振舞われました。集まった人たちは、郷土料理を味わいながら新田さんが出版した本が今後、山口集落の新たな活性化への起爆剤となるよう期待を寄せていました。なお、新田さんが出版した本、「ここから見える物語」は、中央通りにあるコモンズスペースで購入することができるということです。

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