2019年10月4日放送

遠野北小学校バリアフリーマップ作成

遠野北小学校で、きのう(3日・木曜日)共生社会ホストタウンである遠野市ならではの授業が行われました。遠野市は、共生社会ホストタウンとして、ブラインドサッカー教室や障がい者理解研修の開催など、さまざまな取り組みを行ってきたことにより、ことし8月に、先導的共生社会ホストタウンとして内閣官房から認定を受けました。現在、遠野市を含め全国で9つの自治体が、先導的共生社会ホストタウンに認定されています。きのうは、この取り組みの一環として、オリンピック・パラリンピック等経済界協議会と遠野市が、総合的な学習の時間に共生社会について学んでいる遠野北小学校を訪れ、5年生62人が、バリアフリーマップ作りに挑戦しました。初めに、視覚障がいがある齋藤政敏さんが「歩道には、自転車などの物を置かないでほしい」「音の出ない信号機がある横断歩道は渡るのが大変なので、勇気をもって声を掛けてほしい」と、児童たちにお願いしたいことを伝えていました。続いて、児童たちはグループに分かれ、お店や病院、学校など市内のさまざまな場所に出向き、車いすに乗りながら、施設にあるさまざまな障害物「バリア」について調べました。このうち、遠野健康福祉の里と中央診療所を訪れた児童たちは、車いすで施設内や歩道を巡りながら、車道と歩道の段差や階段など、車いすで生活する人たちにとって障がいとなる「バリア」を調べ、地図にメモを書き込んだり、メジャーで段差の高さを測ったりしていました。きのうの授業の中で、主催者から「バリアをなくすためには、少しでも困っていることや痛みに気づくことが大切」と伝えられる中、児童たちは、車いすでの移動で普段は気にならない段差やスロープに苦戦しながら、身近にある「バリア」を実感していました。小学校に戻ったあとは、街中や施設にあった「バリア」や気がついたことを、自分たちが撮った写真とともに思い思いに地図に書き込んでいき、オリジナルの「バリアフリーマップ」を作りました。児童たちは、車いす体験を通して、児童たちならではの目線でさまざまな気付きを得た様子で、心のバリアフリーに向けて1歩も2歩も前進した一日となった様子でした。なお、児童たちが作った「バリアフリーマップ」は、今月19日(土曜日)の遠野北小学校学習発表会で披露するということです。

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