2019年9月27日放送

佐々木喜善祭

9月29日は、佐々木喜善の命日です。それを前に、土淵町の伝承園で、きょう(27日・金曜日)から佐々木喜善を偲び、その功績を後世に伝える佐々木喜善祭が始まっています。土淵町山口にある「ダンノハナ」に、遠野物語の話者・佐々木喜善の墓があります。きょうは、親族や土淵町地域づくり連絡協議会の人たちなどが、墓参りに訪れました。佐々木喜善は、133年前の明治19年10月5日に現在の土淵町山口に生まれ、明治41年には、柳田國男に遠野の話を聞かせました。これが、109年前の明治43年に発刊された「遠野物語」です。また、民俗学の研究に励み、昔話の発掘の先駆者となった喜善は、日本のグリムとも言われています。墓参りに訪れた人たちは、喜善の功績に改めて敬意を表し、冥福を祈っていました。このあと、伝承園に場所を移して「佐々木喜善を偲ぶ会」が開かれました。参加者全員が献花をしたあと、主催した土淵町地域づくり連絡協議会の安部全一会長が、来年、遠野物語発刊110周年の節目の年であることに触れ、「何か記念の事業を計画して、先生の偉大な功績を将来まで繋げるような取り組みをしたいと考えていますので、ご協力をお願いします」とあいさつしました。続いて、土淵保育園の年長園児11人と土淵小学校の3人の児童、語り部の菊池タキさんによる昔話が披露されました。また、きょうは、遠野市と友好都市である愛知県大府市から、紙芝居の読み聞かせを行っている市民グループ「お山の杉の子」代表の相羽正康さんたちも参加していました。「お山の杉の子」は、大府図書館で遠野の語り部から聞いた遠野物語に感銘を受け、遠野の昔話を紙芝居にして大府市民に披露しています。また、東日本大震災の被災地に、自費出版した絵本「かっぱのカッパ」を贈るなど活動をしています。きょうは、遠野の子どもたちを前に「踊鹿キツネ」の紙芝居を披露しました。佐々木喜善祭は、来月・10月6日(日曜日)まで開催され、伝承園では、午前11時からと、午後1時30分から、昔話が披露されるということです。

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