2019年8月12日放送

米通どぶろく完成発表会

土淵町米通地区の人たちの「地域を盛り上げたい」という願いが「どぶろく」という形になりました。昔、遠野と大槌を結び米を運んでいたことから「米通」と呼ばれているこの地区、7世帯15人、平均年齢72歳で限界集落とも言われています。そうした中、米通地区の人たちは、地域を盛り上げていきたいとアイディアを出し合い、さまざまなプロジェクトを行ってきましたが、7・8年ほど前から、米通に何かあればいいなと考え始めたのが「どぶろく作り」です。米通自治会の佐々木正会長は、自分たちが作ったお米を使ったどぶろくの商品化を目指して、東日本大震災以降、ボランティアなどで米通を訪れていた「イオン心をつなぐプロジェクト」と、NPO法人遠野まごころネットの協力を得ながら、去年、無農薬・無肥料で「あきたこまち」の栽培を始めました。そして、収穫した米を主な原材料に民宿とおの4代目の佐々木要太郎さんが醸造し、ついに、米通どぶろくが完成しました。醸造した佐々木さんによりますと、肥料を与えず力強く育った米は、ほどよい甘みを残しながらも、酵母などが力強くゆっくりと育ちますが、この米通どぶろくも、時間がかかったお酒で、非常に味わい深い、いいお酒になったということです。商品ラベルは、宮城県出身の切り絵作家・千葉英雄さんが手がけ、米通地区の人たちの顔がデザインされています。乾杯のあと、米通どぶろくを初めて口にした米通地区の人たちは、満足そうにうなずきながらゆっくりと味わっていました。また、米通地区に住む米通三吉さんが、どぶろくの完成を心待ちにしながら作ったという「どぶろくの唄」がお披露目され、地区の人たちも一緒に口ずさみながら、どぶろくの完成を祝っていました。米通どぶろくは、今回、720mlの瓶でおよそ180本製造され、材木町にある遠野まごころネット本部で販売されているということです。

Copyright(C) TonoCableTelevision. All rights reserved.