2019年4月18日放送

岩手の高校教育を考えるフォーラム

新たな高校教育「岩手モデル」の実現に向けた高校魅力化の先進事例を学ぼうと、きのう盛岡市のプラザおでってで、「岩手の高校教育を考えるフォーラム」が開催されました。このフォーラムは、地域と公立高校の協働や連携による、高校魅力化の先進事例を学び情報共有する場として、県内全33市町村長で組織する「岩手の高校教育を考える市町村長懇談会」が主催しました。この日は、県内33市町村の首長や教育関係者140人が出席する中、はじめに、代表世話人を務める本田市長などがあいさつしました。このあと、島根大学大学院教育学研究科の中村怜詞准教授を講師に、「地域との連携による高校魅力化と学校の変化」と題した、講演が行われました。中村さんは、島根県隠岐郡隠岐諸島の島根県立隠岐島前高校に赴任し、少子高齢化による人口減少に伴った地元高校存続の課題を、高校魅力化を推進しながら取り組んできました。キャリア教育主任として高校魅力化を推進する中、「地域や社会の未来を拓く生徒の生きる力を育むため、学校と地域社会がその目標を共有し協働することが最も重要」と、島根県の教育魅力化ビジョンなども伝えていました。このあと、大正大学地域構想研究所の浦崎太郎教授がコーディネーターを務め、「地域との協働による公立高校の可能性」をテーマに、4人のパネラーがそれぞれ考えを述べました。浦崎さんは、県内の現状として盛岡市など都市部の高校に生徒が集中していることを上げ、中山間地の小規模校が入学希望者を募るための魅力づくりについて、さらにテーマを絞りパネラーに意見を求めていました。4人のパネラーは、地域の発展を支えふるさとの創造をする人材を育てることが、高校教育の重要な任務と認識しているとし、それぞれの考えや現状を述べていました。フォーラムの最後に、代表世話人の本田市長は教育が地域の活性化を担うとし、地域が一体となる教育を強調していました。出席した県内の首長や教育関係者は、講演やパネルディスカッションの意見を聞き、新たな高校教育「岩手モデル」の確立に向け決意を新たにしていました。

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