2018年11月21日放送

スポーツ義足体験授業

2年後に開催される東京オリンピック・パラリンピックを前に、きのう(20日・火曜日)小友小学校の児童たちがスポーツ義足体験をしました。遠野市は、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックで、ブラジルを相手国とするホストタウンに登録が決定しています。そして、パラリンピック選手との交流をきっかけに、共生社会を実現するためのユニバーサルデザインの街づくりと、心のバリアフリーの取り組みを実施する「共生社会ホストタウン」にも岩手県では唯一登録されています。きのうは、小友小学校でスポーツ義足の体験授業が開かれ、全校児童35人が参加しました。講師を務めたのは、山下千絵さんです。大学2年生の山下さんは、小学4年生の時に交通事故に遭い、左膝から下を切断しましたが、5歳から続けているテニスを健常者に混じって続けているほか、現在は、2年後のパラリンピック出場を目指して、陸上競技100mでタイムを残せるように練習をしているということです。きのうは、初めに、日常生活で使う義足と、スポーツの時に使う義足の違いなどについて説明があり、児童たちは、義足がどのように足に取り付けられているのかを、実際に見たり、触ったりしながら理解を深めていました。また、5・6年生の児童たちは、体験用の義足を実際につけ歩いてみたり、義足をつけた足のみでジャンプをしてみたりしながら、使いこなすことの難しさや、義足を自在に使いこなしてパラリンピックに出場している選手たちのすごさを体感していました。続いての座学では、障がいとは何か、また、誰もが使いやすいユニバーサルデザインについて考えました。山下さんが義足をつけたのは児童たちと同じ小学生の時で「義足を隠すために、小学校を卒業するまでずっと長いズボンをはいていた。友達に打ち明けたら、自分が気にしていることは、周りはあまり気にしていないことが分かった」などの山下さんの体験談や、「お風呂に入る時に、足を骨折していたらどうする?」といった質問に、児童たちは、自分に置き換えて考えてみることによって、より一層、障がいを持つ人たちへの理解を深めた様子でした。

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