2018年11月13日放送

ブラインドサッカー体験会

2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックを前に、先週木曜日(8日)稲荷下屋内運動場で市民がブラインドサッカーに親しみました。遠野市は、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックで、ブラジルのホストタウンに登録され、来年、視覚障害者5人制サッカー・ブラジル代表が、遠野で事前合宿をすることになっています。この体験会は、市民一人一人が高齢者や障がい者、そしてブラインドサッカーに対する理解と知識を習得し、誰もが快適に安心して暮らせる共生社会を実現する機会としようと、遠野市が開きました。この日は、市内のサッカースポーツ少年団や、共催であるNPO法人オヴェンセ、岩手県建設業協会遠野支部青年部会、そして、グルージャ盛岡の田中憧選手と、安楽健太選手など、63人が参加しました。日本ブラインドサッカー協会の佐藤豪さんと、ブラインドサッカー元日本代表の落合啓士さんが講師を務める中、参加した人たちは、初めに、ブラインド体操に挑戦しました。この体操は、チームを組み、アイマスクをしたチームメイトに落合さんのポーズを言葉で伝え、落合さんと同じポーズが出来れば成功です。参加した人たちは、ガイドとの信頼関係の大切さを学びながら、目の見えない人に分かりやすく的確に指示を出すためにはどうしたらいいか、考えていました。続いて、参加者たちは、ブラインドランとボールワークに挑戦しました。ここでも、アイマスクをつけた人は、ガイド役の声とボールの音、足の感覚を頼りに走ったりボールを蹴ったりするため、ガイド役は「そのままで大丈夫」などの安心してもらえる言葉をかける工夫をすることや、時計の針の「3時の方向」や「9時の方向」といったクロックポジションを利用して伝えると分かりやすいことなどを実感していました。また、この日は、遠野中学校の2年生たちもブラインドサッカーを体験しました。講師を務めた落合さんは、「アイマスクで目が見えず怖いなどのマイナスなことも、誰かと協力することでプラスに変わり、最後はみんな怖くなくなっていた。これからの人生でネガティブな事もポジティブに変えられるように、きょうの体験を生かしてほしい」と生徒たちに伝えていました。生徒たちは、目の見えない人を知り、感じながら、相手の立場に立って伝えることの大切さを学んでいた様子だったということです。

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