2018年11月1日放送

学校公開研究会

遠野北小学校で、きのう(31日・水曜日)学校公開研究会が開かれました。遠野市教育委員会では、児童生徒の確かな学力を育成するための実践的な研究を進めるために教育研究指定校を指定し、その研究の推進過程や成果を普及することにより、遠野市の教育の進展に役立てています。昨年度と今年度、遠野市教育委員会から研究指定を受けた遠野北小学校では、「自ら考え表現する力を育てる算数科の指導-思考型に応じた学び合いの工夫を通して-」を研究主題に設定し、学校教育の向上に取り組んできました。特にも、基礎基本の定着を図るため、高学年の算数の授業では、図や物などを使い、具体的操作によって問題を解決する「感覚的思考中心」、言葉や数・式など、知的操作によって問題解決する「論理的思考中心」。また「感覚的思考から論理的思考への移行途中」の3つのコースに児童たちの思考型の特徴に合せて分け、少人数指導に力を入れた授業づくりに取り組んでいます。きのうの公開授業で、6年生の児童たちは「比例をくわしく調べよう」をテーマに、「画用紙300枚を全部数えないで用意する方法」と、「くぎ500本を全部数えないで用意する方法」を考えました。「論理的思考中心」に学ぶコースでは、今まで学習したことなどからどうすればこの答えにたどり着けるのかを考え、グループで考えを出し合い、枚数と重さの比例関係を確かめていました。「感覚的思考中心」に学ぶコースでは、実際のくぎ20本を手に取ったり、児童たちが自分の考えを表に書き込んだりしながら答えを導き出していました。参観に訪れた市内外の小中学校の教員などは、コース別に巡りながら、授業の進め方の違いや児童たちの学びの様子などについて興味深そうに見入っていました。公開授業のあとは、低学年・中学年・高学年に分かれての研究発表・分科会が開かれました。このうち、高学年の分科会では、思考型別でのコース分けへの評価や、児童たちがグループで話し合うことで互いに学び合い、友達の考え方を尊重して発言をする姿に感心する声が多く上がり、コース分けの際に見極めていることなどについての質問が出ていました。最後に、遠野市教育委員会学校教育専門員の本田正弘さんが、評価とアドバイスを送りました。参加した教員などは、成果と課題を互いに共有しながら、学力向上に向けたこれからの授業づくりに生かそうと参考にしていた様子でした。

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