2018年10月24日放送

ニホンジカによる農林被害防止に向けて 小型囲いわなを引き渡し

ニホンジカによる農林業の被害防止への取り組みを推進しようと、きょう(24日・水曜日)、岩手南部森林管理署遠野支署から遠野市を通じて遠野猟友会に小型囲いわなが引き渡されました。遠野市によりますと、昨年度・平成29年度のニホンジカによる農作物への被害額は、およそ7900万円で、捕獲頭数は、およそ2900頭となり、28年度の捕獲頭数より800頭ほど増えたということです。また、今年度においても被害額は減少傾向にあるものの、依然、ニホンジカによる農作物への被害が出ている状況にあるということです。そのことから、岩手南部森林管理署遠野支署では、捕獲頭数を増やしていくことで農林業への被害防止を図っていこうと、今月1日に遠野市と遠野猟友会の3者において、ニホンジカ等被害対策協定を締結しました。きょうは、材木町にある遠野支署の倉庫前に市や遠野猟友会の関係者12人が集まり、この協定に基づいて遠野支署から遠野市を通じて遠野猟友会に小型の囲いわな4基が引き渡されました。今回、引き渡された小型囲いわなは、幅105センチメートル、奥行き200センチメートル、高さ160センチメートルの成獣用の大鹿わなサイズとなっています。仕組みとしては、岩塩などの餌に釣られて柵の中に入ったシカが仕掛けられたワイヤーに触れると同時にゲートが閉まるようにとなっています。また、法律により保護管理がされているツキノワグマを誤って捕獲となることを防止するため、柵の上部が空いているのが特徴です。きょうは実際に小型囲いわなの使用方法や仕組みについての説明も行われました。他にも、小型囲いわなの組み立て方法も学んだ関係者たちは、ニホンジカから農作物を守るための意識を高めた様子でした。なお、小型囲いわなは、今後、希望のあった綾織・小友・附馬牛で設置されるということです。

Copyright(C) TonoCableTelevision. All rights reserved.