2018年10月10日放送

民話の音色コンサート

音楽と語りによるコンサート「民話の音色」が、今週日曜日(7日)土淵町の遠野みらい創りカレッジで開かれました。「遠野物語」の序文と、名曲「ボレロ」のコラボレーションで幕を開けた「民話の音色」。続いて、宮城県の栗原地方に伝わる「四季のわらべうた」と、遠野物語第50話「カッコ花」とのコラボレーションが披露され、会場は、たちまち民話の世界へといざなわれていました。このコンサートは、宮城県栗原市出身のピアニスト・菅原紀子さん率いる「民話の音色実行委員会」が、「遠野物語」と「栗原地方のわらべ歌」、「20世紀初頭のヨーロッパ音楽」を題材に、各地に伝わる民話・伝承に共通する点を感じ取ってもらえる場になればと開催しました。この日は、菅原さんと親交のある宮城県出身のピアニスト・伏見姿さんと、遠野少年少女合唱隊のボイストレーナーでもあるソプラノの千石史子さん。そして、遠野物語など、遠野の古き良き文化を保存・継承し、観光や教育などに活用するプロジェクトを推進している富川岳さんと、地域おこし協力隊として活動している及川敏恵さんが出演し、音楽と語りに乗せて、民話の世界を表現していました。このうち、遠野物語第52話「馬追鳥」と、栗原地方のわらべうた「美す鳥こ」のコラボレーションでは、それぞれが表している飢きんによる不遇の時代を語りと歌・ピアノで表現し、会場に集まった人たちは、静かに聞き入り、その切ない世界感に浸っていました。この日は、遠野市内をはじめ、仙台や東京などからおよそ80人が会場に足を運び、ピアノと歌、語りの融合による民話の世界感を堪能している様子でした。

Copyright(C) TonoCableTelevision. All rights reserved.