2018年9月14日放送

遠野まつり あす開催 東雲會/鷹鳥屋神楽/しし踊り大群舞

日本のふるさと遠野まつりが今週、土曜日から開催されます。平成、最後となることしの遠野まつりで一区切りをつけようとしている御輿団体を取材しました。神楽やしし踊り、南部ばやしなど、遠野市内にあるおよそ60の郷土芸能団体が一堂に会して開催される日本のふるさと遠野まつり。その遠野まつりで「そいや!そいや!」の威勢のいい掛け声のもと御輿を担ぎながらまつりを見に来た人たちに遠野で取れた花や野菜を振る舞っている団体がいます。東雲會のみなさんです。東雲會は、市内で農業をしている青年などが集まって活動する団体、「遠野郷農村青年クラブ」が中心となって結成され、遠野まつりには、20年以上前から参加しています。その東雲會ですが、ある理由から平成、最後となることしの遠野まつりで一区切りをつけようとしています。毎年、東雲會は、9月に開催されている遠野まつりと農繁期が重なっていることもあり、去年の遠野まつりでは、思うようにメンバーが集まらず、遠野まつり市役所同好会と合同での参加となりました。そのため、去年、自分たちの御輿を担ぐことや特徴である花や野菜を振る舞えなかった分、ことしの遠野まつりでは、より多くの見せ場を作ろうと準備を進めていました。そして、おととい、「遠野郷農村青年クラブ」が中心となって臨む最後の遠野まつりに向けて、2年ぶりに御輿の組み立て作業が行われました。この日は、中学生から一般までの東雲會のメンバー15人ほどが集まり、およそ2時間かけて20年以上前から受け継がれてきた手づくりの御輿が完成しました。東雲會は、15日の昼の郷土芸能パレードと夜の郷土芸能共演会で、御輿を担ぎながら遠野で取れた花や野菜を振る舞い、遠野まつりを盛り上げます。続いては、火災により神楽道具一式を焼失したものの再興に向けて準備を進めてきた鷹鳥屋神楽を紹介します。遠野の神楽は、神人神楽と山伏神楽の系統で伝承されていますが、小友町の鷹鳥屋神楽は、早池峰大償神楽の流れをくむ花巻市東和町向田瀬集落の神楽が、小友町長野神楽を経て、大正12年に鷹鳥屋に伝わりました。その後、およそ100年の長きに渡って、遠野では数少ない大償系統の神楽として地域に根ざしています。遠野まつりには、年々欠かさず参加している鷹鳥屋神楽ですが、去年11月に発生した火災により神楽道具一式を焼失。ことしのまつりへの参加が危ぶまれる状況でしたが、小友まつり、そして、遠野まつりへ参加することを目標に、再興に向けて準備を進めてきました。まだ1割ほどしか道具が揃っていない状況ではあるものの、神楽にとって欠かせない権現様が出来上がったことで、先月開催された小友まつりで復活を果たし、地域の人たちからも大変喜ばれたということです。今週12日、秋も深まる中、遠野まつりに向けての練習が始まりました。ことしは、小学2年生から大人まで16人が参加するということです。互いに教えあい、楽しみながら、代々、神楽を継承している鷹鳥屋神楽。ことしは、遠野まつり1日目の郷土芸能パレード、そして、2日目の馬場めぐりに出演し、おまつりを祝う舞「神楽」を披露するということです。続いて、300人を超える踊り手による迫力の「しし踊り大群舞」の見どころについて紹介します。ことしで10年目を迎える「しし踊り大群舞」市内のしし踊り団体13組が一堂に会して踊りを披露します。このしし踊り大群舞を考案したのは、遠野郷しし踊り保存会連絡協議会の佐々木國允会長です。9年前、遠野まつりの開催方法がこれまでと変わったため、佐々木さんは「市街地でのまつりを盛り上げたい」「市内のしし踊り団体が一つになって何か出来ないか」という思いでしし踊り大群舞を考案しました。当初は、囃子だけを揃えて、1つの演目を披露していましたが、現在は、囃子に加え、踊りも揃えて、3つの演目を披露しています。この、大群舞の見どころは同じ動きでありながらそれぞれの団体の持ち味が出ている「踊り」です。揃って練習できる機会は少ないですが、「遠野まつりを盛り上げたい」という熱い思いを胸に各団体では練習に取り組んでいます。300人を超える踊り手による大迫力の「しし踊り大群舞」は、15日・土曜日の午後3時40分から駅前通りを会場に行われる予定です。

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