2018年3月19日放送

防災の集い〜災害に負けない遠野を創る〜

「防災の集い」がきのう(18日・日曜日)あえりあ遠野で行われました。この集いは、遠野市や市民、関係機関などが一同に会し、東日本大震災などの災害による犠牲者の冥福を祈り、被災地の早期復旧・復興を祈念するとともに、地域の防災意識を高め災害に負けない遠野を創ることを目的に開かれました。会場には、市の職員や消防団、婦人消防協力隊など175人が集まり、初めに、黙とうが捧げられました。このあと、東日本大震災災害伝承語り部や皇后陛下御歌碑(みうたひ)建立実行委員会の活動など5つの防災活動についての報告がありました。初めに、東日本大震災災害伝承語り部として認定されている2人が活動を報告しました。東日本大震災災害伝承語り部は、消防庁が事業主体となり、被災地などで活動した市町村職員や団体代表者などを講師として全国の講演会や防災訓練などの開催地に派遣しています。全国では、50人いて、遠野市からは10人を推薦し、委嘱を受け、このうち、今年度は8人が派遣され、16回の活動を行ってきたということです。続いて、皇后陛下御歌碑建立実行委員会の活動について、去年7月からおよそ半年間にわたって募集した協賛金が目標額の800万円を達成したことが報告されました。今後については、宮内庁との協議が整い次第着工し、除幕式は、天皇皇后両陛下が遠野市にお越しになられた節目の5年を経過することし7月4日(水曜日)に予定されています。このほか、土砂・浸水ハザードマップや災害時における避難所の災害時用公衆電話の活用、また、災害協定の締結について報告がありました。災害協定締結については、遠野市が今年度新たに3つの協定を締結し、東日本大震災前からを合わせると、締結件数は35件となり146の団体などと締結していることになります。この他、防災の集いでは、「東京大学救援・復興支援活動の7年間〜遠野市を後方支援拠点として〜」と題し、東京大学の理事・副学長の福田裕穂さんが講演を行いました。東京大学では、東日本大震災のあと、東北の復興などに力を入れようと、震災から1カ月後に救援・復興支援室を設置し、5月には、後方支援拠点として、遠野市に分室を開設しました。東京大学の理事・副学長の福田さんは、被災地で活動する登録プロジェクトや学習支援ボランティアなどを紹介しながら救援・復興支援活動に取り組んだ7年間を振り返りました。およそ7年間開設された遠野分室は3月で閉じることになりますが、福田さんは、これからも学生ボランティアなどは継続していきたいと伝えていました。きのうの防災の集いでは、この他、後方支援資料館を訪れた子どもたちによる感想文コンクールの最優秀賞作品の紹介や、遠野アマチュア無線クラブと総合防災センターが無線を繋いでのデモンストレーションなども行われ、集まった人たちは、防災への意識を高め合っていました。

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