2018年3月12日放送

東日本大震災全校追悼集会

「震災を忘れない」という気持ちを込めた遠野中学校の東日本大震災全校追悼集会が、先週金曜日(9日)開かれました。遠野中学校では、震災発生当時を振り返りながら自分たちがすべきこと・できることは何かを考えようと毎年、追悼集会を開いています。この日は、福島県いわき市出身の絵本作家木徹さんが、旅行中に偶然耳にした遠野中学校の合唱に感動したことが縁で贈った絵本「忘れたい忘れない・・・」を生徒たちが読んで、学年ごとに話し合った考えを発表しました。この絵本は、木さんが避難所や仮設住宅を何カ月もかけて生の声を聞いてまわり、原発事故や現在の被災地の様子を正しく理解してほしいという願いを込めて描いたものです。震災が起きた7年前、中学1年生は、当時、幼稚園・保育園の年長、2年生は小学1年生、3年生は小学2年生で、生徒たちは、絵本を読みながら幼い時に起きた震災の記憶を改めて振り返り、被災地へ思いをはせていました。実は、この発表の様子は、生徒たちには内緒で、福島にいる木さんに電話を通じて届けられていました。生徒たちの考えや感想を聞いた木さんは「こういう機会を与えていただき本当にありがとうございます」と電話の向こうで涙ぐみながら生徒たちの発表に感謝していました。最後に、生徒たちから木さんに、感謝の気持ちをこめた合唱がプレゼントされました。木さんは「ありがとうございます。本当に嬉しいです」と、生徒たちの心のこもった歌声に感動していました。

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