2018年2月20日放送

遠野ユネスコ協会ESD出前授業

持続可能な地域社会をつくる教育、ESD出前授業が先週金曜日(16日)、遠野中学校で3年生を対象に開かれました。現在、世界には、環境、貧困、人権、平和などといった地球規模での課題が数多くあると言われています。先週金曜日に遠野中学校の3年生128人を対象に開かれたESD出前授業は、持続可能な地域社会をつくるため、地球規模の課題を自らの問題として捉え、一人一人が自分にできることを考えながら、実践していく力を育んでもらおうと、遠野ユネスコ協会がおととしから市内の小中学校で開いています。この日は、遠野ユネスコ協会の藤井洋治さんが講師を務め、スライドと模造紙を使いながら、フィリピンやエクアドルのバナナ農場で働く子どもたちの問題について説明していました。その中でも賃金について藤井さんは、岩手県の最低賃金が738円となっている中、フィリピンのバナナ農場で働く子どもたちの賃金は、一日、500円以下であること。そして、エクアドルに至っては一日、50円となっていて、世界に目を向けると賃金の格差が広がっていることなどを問題として提起していました。さらに授業では、バナナ農場での作業を体験してもらおうと、両端に重量物をぶら下げ、肩に担いで運搬する天秤棒も用意され、3人の生徒たちは、実際に天秤棒を担ぎながら子どもたちの作業の大変さを体感していました。また、出前授業では、遠野ユネスコ協会の遠山豊会長から、書き損じはがきを回収し得た資金で途上国の教育環境を支援する世界寺子屋運動の紹介もあり、生徒たちに協力を呼びかけていました。この日のESD出前授業を通じて生徒たちは、地球規模でのさまざまな問題に対し、今、自分たちができることは何か、気づきを得ていた様子でした。なお、遠野ユネスコ協会では、来年度、遠野東中学校と遠野西中学校でESD出前授業を予定しています。

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