2017年11月17日放送

東北魂ビールプロジェクト

東北から世界に誇れるビールをつくる取り組み東北魂(だましい)ビールプロジェクトが、おととい(15日・水曜日)から2日間、青笹町の上閉伊酒造を会場に行われ、第7弾となる地ビール「ヴァイツェン」の共同醸造が始まっています。東北魂ビールプロジェクトには、東北などのクラフトビールメーカー8社のほかに、キリンビール仙台工場や国内でクラフトビールブランドの立ち上げをしている東京都のスプリングバレーブルワリーが参加しました。このプロジェクトは、東日本大震災をきっかけに東北のクラフトビールメーカーが全国から多くの支援などを受けたことから、品質の良いビールを造っていこうと一関市のいわて蔵(くら)ビール、秋田県のあくらビール、福島県の福島路(ふくしまじ)ビールの3社が4年前に立ち上げました。発足以降は、プロジェクトに賛同した岩手や秋田、茨城など各地のブルワリーが参加して、お互いの技術を教え合い高め合う勉強会を開きながら、東北から世界に通用するビール造りを目指しています。今回は、上閉伊酒造を会場に、各ブルワリーのビール職人13人が集まり、「東北魂ビール・ヴァイツェン」の共同醸造が行われました。初日は、ビール醸造施設の見学をしたあと、上閉伊酒造のビール製造担当、坪井大亮さんを中心に各社が持ち寄った地ビールを試飲しながら、2日目に仕込む「ヴァイツェン」のレシピ作りが進められました。話し合いの結果、「ヴァイツェン」の特徴となっている酵母の香りに、ホップの香りやコクを加えて冬にぴったりのビールを醸造していくことの方向性が示されていました。2日目は、いよいよ仕込みです。職人たちは、自分たちのもっている知識を出し合いながらビールづくりに精を出していました。ビールがアルコールになる前の行程として、ビールのもととなる麦芽(ばくが)とお湯を混ぜ液体は糖分に変わり、麦芽に含まれているかすを時間をかけて取り除いていくことで、きれいな麦汁(ばくじゅう)が搾られていました。作業の合間には、ビールに入れるホップを選ぶため、用意された5種類のホップを掛け合わせて風味を確認し、どの掛け合わせが作りたいビールに近いか意見を出し合って決めていました。そして、遠野産ホップ「IBUKI(いぶき)」のほか、国外産のホップ2種類が使用されることに決まりました。職人たちが魂を込めて作った「東北魂ビール」は、およそ2000リットルできる予定となっていて、12月中旬頃を目標に、県内外のビアバーなどで販売されるということです。

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