2017年2月17日放送

鳥獣被害対策研修会

ニホンジカなどの鳥獣による農作物などの被害を減らそうと、鳥獣被害対策研修会がきのう(16日・木曜日)あえりあ遠野で開かれました。遠野市では、ニホンジカをはじめとする野生鳥獣の生息域が拡大し、これまで農作物などの被害が少なかった地域でも被害が増加している状況となっています。市によりますと、平成27年度の遠野市の農作物被害総額は1億1000万円で、ニホンジカによる被害が9割を占めているということです。野生鳥獣の生態を学ぶことで農作物の被害軽減に生かそうと遠野地方有害鳥獣駆除協議会が開いたきのうの研修会には、市内の農家のほか緑峰高校作畜班(さくちくはん)の生徒などおよそ90人が参加しました。研修では初めに、県の中央改良普及センター県域普及グループの佐藤知己さんが、足跡などのフィールドサインによる加害鳥獣の見分け方と生態について参加者たちに説明しました。また、市内でもおととしイノシシが目撃されたことから早めの対策をとろうと、東北野生動物保護管理センターの鈴木淳さんがイノシシの被害対策と捕獲について説明しました。研修会のあとには、ニホンジカ捕獲応援隊の育成講習会が開かれました。ニホンジカ捕獲応援隊は、狩猟(しゅりょう)免許を持たない人でも市が主催する講習会を受講することで、猟友会のメンバーを中心とした遠野市鳥獣被害対策実施隊の指導監視の下、わなの見回りなど補助的な活動ができます。きのう講習を受講した人たちは、実施隊の隊員たちからわなの仕組みや設置方法について学び、応援隊としてことし4月以降から活動することになります。なお、遠野市では、来年度以降もこの講習会を実施する予定ということです。

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