2017年1月23日放送

文化財消防訓練

今月26日の文化財防火デーを前に、綾織町の千葉家できのう(22日・日曜日)消防訓練が行われました。1月26日は、昭和24年のこの日に法隆寺金堂壁画が焼損したことにより「文化財防火デー」と定められていて、文化財を火災や震災などから守るため、全国的に文化財防火運動が展開されています。これに伴い遠野市でも、市民に文化財愛護に関する意識を高めてもらおうと毎年、消防訓練が行われています。63回目となったきのうは、綾織町にある「国指定重要文化財千葉家」で消防訓練が行われ、第2分団の消防団員のほか、千葉家の活用を考える会の会員や千葉家の保存修理施工業者などおよそ70人が参加しました。敷地内の植木周辺から出火し、初期消火がうまくいかなかった想定での訓練で、消防職員と消防団員は曲り家への延焼を防ごうと、防災道路を活用しながら消火栓から水をひき、あわせて近くの沢水を確保しながら放水していました。また、重要な書類を守るため、千葉家の活用を考える会の人たちなどが迅速に運び出していました。訓練が終了すると、遠野市消防団の松田克之消防団長は「実際に火災が発生した場合にも、皆さまの迅速な協力により火災を最小限にとどめることができるよう、今後もご協力をお願いします」とあいさつしました。また、遠野消防署の菊池孝署長が「水理の少ない中での体制で訓練は良好だった。水理が少ないということも加味しながら今後の火災防御には力を入れていかなくてはならない」と講評しました。また、菊池署長は、ことしに入ってから市内で火災が1件発生したことに触れ、「これ以上火災が起きないように予防をお願いします」と呼びかけていました。

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