2016年10月11日放送

SL銀河 今年度の運行終了

SL銀河の今年度最後の運行にあわせてきのう(10日・月曜日)多くの人たちがお見送りをしました。きのうは「命のビザ」で知られる杉原千畝の妻・杉原幸子の親族である松崎町の山蔭龍男さんが一日駅長を務めることになり、遠野駅の川口駅長から辞令書が手渡されました。ホームでは「着物を楽しむ会」の会員たちと座敷わらし隊の子どもたちが歓迎の横断幕を掲げる中、SL銀河が遠野駅に到着しました。駅前広場では飯豊神楽が披露される中、SL銀河の乗降客はジンギスカンやひっつみに舌鼓を打っていました。また、バケツでジンギスカンが行われ、乗降客は遠野ならではの文化を楽しんでいました。遠野駅舎内では、遠野の宝である先人「杉原千畝と杉原幸子」を市民や遠野を訪れる人たちに広く知ってもらう機会にしようと、今週14日の「鉄道の日」にあわせて写真展が開かれています。外交官・杉原千畝は、ナチス・ドイツの迫害から逃れ、リトアニアのカウナス日本領事館に押し寄せてきたユダヤ難民にビザを発給し、およそ6000人の命を救ったことで知られており、千畝の妻・幸子の父である菊池文雄は遠野出身です。写真展では、杉原千畝・幸子夫妻や子どもたち・リトアニア大使館の写真や、昭和25年10月10日の釜石線が全線開通したときのビデオなど、普段なかなか見ることができない貴重な写真や映像を楽しむことができます。この写真展や、山蔭さんの一日駅長の雄姿をみようと、千畝・幸子夫妻の長男の妻である美智さんと、その娘で千畝の孫のまどかさんも遠野を訪れていました。なお、この写真展は来週20日・木曜日まで、遠野駅舎内で開催されるということです。山蔭一日駅長の出発合図のあと、SL銀河は遠野駅を出発しました。宮守町のめがね橋周辺では、今年度最後の運行となるSL銀河に感謝の気持ちを込めてお見送りしようとおよそ280人が集まりました。SL銀河がめがね橋を通過すると、訪れた人たちは、感謝の気持ちを込めて配られた歓迎手旗を振り、乗客たちは手を振って応えていました。なお、JR東日本盛岡支社によりますと、去年4月から12月までのSL銀河釜石線定期運行75本での利用者数はおよそ1万500人で乗車率はおよそ8割。ことし4月から今月8日までの47本での利用者数はおよそ6500人・乗車率はおよそ8割で、去年と同様の乗車率だったということです。SL銀河は、来年度も運行する予定ということです。

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