2015年9月1日放送

遠野京都文化資本研究会出版記念フォーラム

遠野・京都文化資本研究会出版記念フォーラムが、きのう(8月31日・月曜日)、あえりあ遠野で開かれ、遠野ならではの文化を大事にした地域社会づくりなどについて語り合いました。このフォーラムは、遠野市と富士ゼロックスが設立した遠野みらい創りカレッジの基幹プログラムのひとつである「暮らしと文化」について遠野・京都文化資本研究会がまとめた本が完成したことから開かれました。遠野・京都文化資本研究会は、みらい創りカレッジで平成26年度から始まったプログラムで、1年間の研究を経て伝統文化や産業などを次世代へどう継承していくべきかを綴った「地域社会の未来をひらく遠野・京都二都をつなぐ物語」を制作しました。きのうのフォーラムには、本の編著者である、遠野・京都文化資本研究会代表で京都大学名誉教授の池上惇さんや、立命館大学教授の金井萬造さんなどが出席しました。京都大学名誉教授の池上さんはあいさつのなかで、「遠野早池峰ふるさと学校で高齢者が高校生に伝統野菜の早池峰菜の作り方を継承している姿を見て、ふるさとを愛する人材育成ができ地域再生につながる」と話しました。この後、立命館大学教授の金井さんが「地域が主役のツーリズム」と題して基調講演を行いました。このなかで金井教授は、「地域に対する危機感や情熱を持っている人が存在し、観光客に対し、満足ではなく感動を発信できる魅力的な観光工程が確立できればさらなる活性化につながる」と述べました。続いて、池上さんが進行役となり、5人のパネリストと「遠野スタイル、京都スタイル」についてのシンポジウムを行いました。この中で京都の西陣麻畠織物(にしじん あさはた おりもの)の麻畠正資代表取締役は、その土地の知恵を生かすことの大切さを訴えました。生まれて育った人間だけがその土地の知恵というものを身に着けているわけですよその土地を愛しているからその土地で暮らしているからその土地で子どもを育てていこうとしているからその土地を盛り上げていこうという心が自然と遠野を大事にしていくことだと思う訪れた人たちは遠野ならではの知恵や文化とは何かを改めて考えている様子でした。なお、「地域社会の未来をひらく遠野・京都二都をつなぐ物語」は9月11日に全国の書店などで発売される予定ということです。

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