2015年7月16日放送

ドイツで「遠野物語朗読会」

ドイツで遠野物語朗読会が開かれた様子が届きましたのでお伝えします。ことし5月に遠野物語朗読会が開かれたのは、ドイツ中部・ヘッセン州の都市シュタイナウ市にあるグリム兄弟博物館です。シュタイナウ市は、グリム童話で知られるグリム兄弟が育ったまちです。遠野市とは遠野物語の話者で「日本のグリム」と言われた佐々木喜善を通した文化交流が行われています。一昨年は遠野で、去年8月から11月にかけては、シュタイナウ市にあるグリム兄弟博物館で特別展「佐々木喜善とグリム兄弟」が開催されました。5月の朗読会は、ヘッセン州が5月31日を「文学の日」としていることから図書館や公共施設で文学に関わる催しの一環として開かれました。この日は、ドイツ・フランクフルト日本人学校の中学生4人がオクナイサマやザシキワラシなど遠野の昔話を朗読しました。生徒たちは、関東や九州などの出身で、また、日本での生活経験がほとんどない人もいる中、聞いたことのない遠野弁に悪戦苦闘しながら練習を続け、本番ではしっかりと遠野弁で朗読していたということです。この朗読会を企画したのは、フランクフルトの日本人学校の校長を勤める坂下明洋さんです。3年前まで上郷小学校の校長を勤めていた坂下さんは、去年開催された「佐々木喜善とグリム兄弟」の特別展を見学したこともあって「文学の日」に遠野魅力を伝える機会に、ということで朗読会を企画したもので、その様子をDVDにして遠野市立博物館に送ったということです。なお、シュタイナウ市長からの親書は市立博物館で展示されています。

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