2015年2月6日放送

市内の酒蔵 新酒の仕込み進む

国華(こっか)の薫(かおり)でおなじみの青笹町の造り酒屋「上閉伊(かみへい)酒造」では、新酒の仕込み作業が行われています。およそ230年前の江戸時代の寛政(かんせい)元年から続く老舗の上閉伊酒造。今シーズンの仕込みは新米収穫後の10月から始まりました。現在は、米や麹など原材料が全て県産の純米酒や、ひとめぼれをおよそ6割磨いた特別純米酒などの仕込みが行われています。上閉伊酒造で杜氏(とうじ)を務めるのは杜氏歴およそ30年の伊藤亮一さんです。伊藤さんは誰が飲んでもおいしいと思うお酒を作ろうと日々探究しながらお酒と向き合っています。飲んでみて美味しいと思われるのは麹の作りかたから始まるがそれがしっかりすれば誰が飲んでもこれは良いと思う酒に今までなっているのでそういうのを目指したい空気が凛(りん)と冷え切った酒蔵(さかぐら)では、伊藤杜氏を中心に蔵人たちが朝から仕込み作業に励んでいました。この日は、蒸しあがった米を適温まで冷ましたあと麹室(こうじむろ)に運び麹づくりが行われました。麹づくりで重要なのは温度管理で、蔵人(くらびと)たちは温度計を確認しながら丁寧にもみほぐし米と麹菌を混ぜていました。麹は、このあと2日から3日繁殖させるとできあがるということです。また、伊藤杜氏はタンクの中をチェックし、仕込んで発酵させた「もろみ」の状態を確認し次の仕込み時期を検討していました。さらにこの日は仕込みから22日間経過した「もろみ」を機械にかけてしぼりました。伊藤杜氏はしぼり出された酒を静かに見つめ出来を確かめていました。伊藤杜氏も納得のまろやかな酒がしぼれたようです。順調ですし良い香りもするので良い酒ができると思う上閉伊酒造の仕込み作業は今月20日ごろまで続き、今シーズンは3万6000リットルの清酒を製造する予定です。なお、清酒は市内を中心に出荷されるということです。

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