2014年12月3日放送

シカ被害対策検討会

近年増加しているシカ被害対策についての検討会が、きのう(2日・火曜日)あえりあ遠野で開かれました。この検討会は、県南広域振興局および沿岸広域振興局管内におけるシカ被害対策について、情報を共有し、意見交換を行おうと岩手県が開き、関係者などおよそ30人が出席しました。県によりますと平成25年度のシカの捕獲数は大船渡市が一番多く、次に多い遠野市ではおよそ1800頭となっており、五葉山周辺部で捕獲される割合は、県内の捕獲数の8割に及ぶと言います。また、遠野市でのシカによる農作物の被害額は、平成25年度でおよそ1億6000万円ということです。きのうの検討会では初めに遠野市から、ニホンジカ捕獲応援隊によるわな捕獲の強化や集落を防除する大規模電気牧柵の設置地区の拡大など、遠野地方有害鳥獣駆除協議会が中心となって行われている駆除・防除・人材育成の観点からの対策について紹介がありました。その後、県の各組織の所轄事務を集約し、広域対策に取り組むため新たな協議会設置の提案が出されました。続いて、県からシカ対策の状況説明が行われました。この中で県南広域振興局は、鳥獣被害防止に関するセミナー・研修会を実施し、猟友会の活動などを紹介するチラシの作成や、地域密着型新規ハンター養成集会など今後取り組む予定の企画について紹介していました。また、沿岸広域振興局は、狩猟者の育成・確保などを課題として取り上げ、わな免許取得に向けた地域住民への周知や狩猟免許取得経費の支援など今後の取り組みについて発表しました。シカ被害対策検討会は遠野市が県南広域振興局に働きかけて今回初めて開かれたということですが、出席者はまずは県や市町村などがしっかり連携していく必要性を再確認し、地域の垣根を越えた取り組みに今後も継続して取り組んでいこうと決意を新たにしていました。

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