2014年10月3日放送

復活!まぼろしの野菜を食す

「農林水産省認定料理マスターズ」のシェフと緑峰(りょくほう)高校の生徒がコラボレーションした遠野の伝統野菜を使った料理の試食会と講演会が、きょう(3日・金曜日)、土淵町の遠野みらい創りカレッジで開かれました。この試食会と講演会は、作り手の減少で絶滅の危機に直面したものの復活をとげた遠野の伝統野菜について、市民に関心を深めてもらおうと、遠野市教育文化振興財団と緑峰高校が合同で開催しました。参加したのは、緑峰高校の生徒や市農家支援室・アストの農業研修者などです。試食会の前には、緑峰高校の生産技術科野菜班の生徒たちが花巻市で現在フレンチレストラン「ロレオール」を経営している伊藤勝康シェフの指導のもと、「野菜のグリル」などの料理を作りました。食材に使用した「遠野早池峰菜(はやちね な)」と「琴畑(ことはた)かぶ」は、緑峰高校の生徒たちが復活を目指して研究し、アストのアドバイザーが支援して試験栽培を始めた遠野の伝統野菜です。「遠野早池峰菜」は、附馬牛(つきもうし)町の大出(おおいで)地区で継承されてきたアブラナ科の野菜で、寒さや病気に強く年3回の収穫が可能という特徴があります。また、「琴畑かぶ」は、土淵町琴畑地区に伝わる野菜で、漬物用として生産されていました。集まった人たちは、伝統野菜の特徴などを確認しながら味わっていました。そのあと、伊藤シェフが「食財の宝庫〜岩手の魅力を語る」と題して講演しました。伊藤シェフは、「県内には美味しくて、良いものの、脚光を浴びなかった野菜がたくさんある。地域性を生かした野菜をどれだけ生産できるかが、普及拡大につながる」と話していました。なお、「遠野早池峰菜」と「琴畑かぶ」は、現在、緑峰高校で試験的に生産していて、市では今後も普及に努めていきたいとしています。

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