2014年8月25日放送

遠野文化フォーラム

調印式の後には、遠野文化フォーラムが開かれ、昔話と暴力をテーマとしたシンポジウムや遠野文化賞の表彰などが行われました。この文化フォーラムは、遠野に伝わる昔話や地域の遺産などの文化資源を生かしまちづくりにつなげようと遠野文化研究センターが開きました。去年までは、11月3日の文化の日にあわせて開かれていましたが、ことしからより多くの人たちに会場に訪れてもらいたいと大学などが夏休み中であるこの時期に開催となりましたこの日は、「昔話と暴力」をテーマに遠野文化研究センターの赤坂憲雄所長をはじめ遠野文化研究センター顧問で宗教学者の山折哲雄さんなど6人がそれぞれの視点から遠野物語やグリム童話に登場する暴力から先人たちが現代に伝えようとしたメッセージを探るシンポジウムが行われました。また、この日は、遠野文化賞の表彰があり、東京都在住の写真家で民俗学者の内藤正敏さんが受賞しました。内藤さんは、遠野の風景や人物などを撮り続け、写真と民俗学の分野で遠野物語を読み解きその話し手である佐々木喜善の業績を紹介し続けてきたことが評価されました。さらにこの日は、ことしで9回を迎えた「遠野遺産」と遠野の昔話や歴史を語り続ける遠野こだわりの「語り部」の認定証の交付も行われました。今回、「遠野遺産」に新たに認定されたのは、上郷町の熊野神社・六角牛大権現や宮守町の正一位鋳物稲荷神社など合わせて6件です。また、遠野こだわりの「語り部」に新たに認定されたのは、合わせて14人です。今回の認定により「遠野遺産」は、141件、遠野こだわりの「語り部」は、629人となりました。文化フォーラムでは、このほか、「昔話と暴力」についての基調講演などもあり、会場を訪れた人たちは、メモを取るなどしながら聞き入っていました。

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