2014年7月25日放送

緑峰高校 ホップを使った和紙完成

岩手県はビールの原料となるホップの収穫量が全国1位を誇り、その4割が遠野で生産されています。その栽培の途中で廃棄される「つる」を活用して、地元・緑峰高校の生徒が和紙を作り、製品の制作に励んでいます。手触りがよく、繊維の風合いがアクセントになった、上質な和紙。この、和紙作りを手掛けたのは、遠野緑峰高校の生産技術科草花研究班の3年生です。遠野市はビールの原料となるホップの収穫量が昨年度42・1トンで、県内の収穫量のおよそ4割を占めています。その栽培の途中で廃棄されるつるを有効活用し、遠野ブランドとして何かできないかと、緑峰高校では平成23年度から取り組みを始めました。取り組みの中で、つるの皮に繊維が含まれていることに気づき、試行錯誤した結果、ことし4月にようやくホップ100%の和紙にすることができました。自分たちがこの繊維100%で作った和紙を見た時はすごいうれしくて研究をやってきた達成感・やりがいを感じることができた和紙作りは、まず、原料のホップのつるを1時間ほど煮込みます。ハンマーでたたき、やわらかくしたあと、漂白剤に4時間漬けます。そして、漂白剤を流し落としミキサーにかけてなめらかにしたあと、すき枠に入れます。このとき、慎重かつ丁寧にすくことが、厚さの均一な和紙を作るポイントだということです。最後に乾燥させると、ホップ和紙が完成します。この和紙を使った製品として、生徒たちは名刺作りをしました。出来上がった名刺を、本田市長にも使ってもらい、PRしてもらおうと生徒たちは市長のもとを訪れました。「これ持って歩くとえっこれは何ですかとなれば実はホップのつるでできた紙なんですよとなればそれでまた色んな話題が次々と発展していく意味でも色々な方々に遠野の情報を発信するとても大きな武器になるのではないかと考えている」我々行政も生徒さんたちに負けないように六次産業化、農商工連携プロジェクトにますます加速させなきゃならないという思いでいっぱい」生徒たちはこのほか、ホップ和紙のうちわやしおりも制作し、今後、道の駅など観光施設での販売をめざしていて、6次産業化・地域活性化につながればと意気込んでいます。「自分たちが商品化を進めてそれを地元で普及することでその売り上げを被災地に寄付したりホップ農家の活性化に少しでも貢献できたらと思ってこれからも研究を頑張りたいと思う」生徒たちは今後も遠野ブランドとして構築できる和紙作りの探究を続けます。

Copyright(C) TonoCableTelevision. All rights reserved.