2014年2月12日放送

みらい創りカレッジプレ冬キャンプ

東京の企業と市や、地域の人が一体となって遠野や被災地のまちづくりについて話し合ってきた「みらい創りキャンプ」が、7日から11日まで土淵町で開かれました。また、4月からこのキャンプは、「みらい創りカレッジ」として旧土淵中学校の校舎を拠点に開催されることになりました。「みらい創りキャンプ」は、コピー機などの製造販売大手、富士ゼロックスが、東日本大震災の復興支援を展開するなかで遠野市に働きかけおととし(2012年)スタートしました。富士ゼロックスの社員や、市民、東北ツーリズム大学の受講者、県内外の大学生、高校生などが参加し、遠野や被災地のまちづくりについて考えようと年4回開かれてきました。開始から1年がたった去年8月には、神戸松蔭女子学院大学で地域おこしを学んでいる学生たちが、洋菓子が盛んな神戸と、遠野産の食材を組み合わせたお土産の新商品について提案しました。また去年11月には、旧土淵中学校の校舎活用法について話し合いました。今回は、4月から旧土淵中学校の校舎を拠点にスタートする「みらい創りカレッジ」の事前開催も兼ねて、今月7日から11日まで開かれました。8日には、富士ゼロックスの社員や東北ツーリズム大学の受講者など20人が参加して「まちづくり」「復興推進」などをテーマに意見交換が展開されました。このなかで参加者からは「遠野に観光地として来てもらうだけではなく関係を持てる場所にすることが観光客の増加につながるのでは」といった意見が出されました。10日には、風の丘で、神戸松蔭女子学院大学の学生たちが、去年の「みらい創りキャンプ」で提案した遠野のお土産の新商品、その名も「たるとーの」を販売しました。遠野産の発芽玄米と、ブルーベリー・リンゴを使い焼き上げたタルトで兵庫県の洋菓子店が手がけました。学生たちは訪れた人たちに笑顔で説明しながら一生懸命販売していました。最終日の11日には活動報告会が行われ、学生たちが、「たるとーの」の開発までのいきさつや売れ行きなどについて報告をしました。神戸松蔭女子学院大学蔦尾美沙希さん10日に販売を始め午前中に完売しました。この形は未完成なのでこれからハートの形にしたりとかギフト用にもっと形を変えていきたいと思うまた藤岡真菜さんは「新商品として遠野産のわさびを使った大福も考案中」と話し、商品化とまちの活性化に手ごたえを感じている様子でした。神戸松蔭女子学院大学藤岡真菜さんインタ「やっと販売できるところまで来れたのは地域のみなさんのおかげだと思うこれからも仲良く神戸と遠野をつないでいけるような活動をしていきたい」神戸松蔭女子学院大学蔦尾美沙希さん「遠野の人たちとつながっていってもっと遠野の活性化に私たちも加わって活動していきたい」また、この日は、土淵産大豆を使った醤油や湯豆腐などの試食会も行われ出席した人たちは、改めて遠野の魅力を確認していました。この取り組みを発展させる形で4月からスタートする「みらい創りカレッジ」について、市は4月上旬に富士ゼロックスと協定を結ぶと発表しました。4月からスタートする「みらい創りカレッジ」について、市は9日に開かれた「土淵地区地域再生フォーラム」で4月9日に富士ゼロックスと協定を結ぶと説明しました。それによりますと、カレッジは、旧土淵中学校を拠点に開講され現在行っている年4回の「みらい創りキャンプ」を軸にイベントなどを開催します。そして、産業振興、復興支援、特産品開発などに取り組みます。また富士ゼロックスの社員研修もここを拠点に行い、沿岸部の自治体や、これまで一緒に活動してきた神戸松蔭女子学院大学などとも連携して活動を進めます。これにより年間延べ1000人以上が遠野を訪れる計画で、市民との活発な交流が期待されます。企業・学校・自治体と地域の人たちがともに語り合い、地域の魅力を再発見し、課題解決につなげてきた「みらい創りキャンプ」。4月からさらに、遠野発の新たなまちづくりのモデルとして注目を集めそうです。

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